交通渋滞って嫌ですよね。
渋滞に捕まるとみるみる時間を奪われていき、急いでいる時なら更に腹立たしい事態に。
しかし、渋滞に悩むあなたに朗報です。ビックリすることに、このイライラが募る渋滞を「解消しよう!」という学問があるのです。
渋滞を解消するための学問「渋滞学」
その名も「渋滞学」。
西成活裕教授がたった1人で研究している学問で、これを運転者一人ひとりが知り意識することで渋滞が解消出来るというのです。
4本の動画を見て渋滞学を理解する
西成活裕教授が解説している、渋滞学を簡単に理解出来る動画が4本あります。
運転するあなたなら、この動画を見て「渋滞が起きるメカニズム」について知るべきでしょう。
第1回テーマ「交通の三銃士」
第2回テーマ「生態にみる渋滞」
第3回テーマ「利他的精神の大切さ」
第4回テーマ「現代社会への投げかけ」
交通渋滞解消の鍵は「車間距離」
第1回テーマの動画で述べていますが、渋滞学に習えば車間距離を十分に保つことで渋滞は解消出来ます。
また、日経トレンディネットでのインタビュー記事『「渋滞学」の権威、西成活裕東大教授が伝授!目からウロコの“究極”の渋滞回避術』ではもう少し、具体的な数字で解消法について話していました。
時速約70km、車間距離40mが渋滞の始まり

運転中においては「時速70km以下、車間距離40m以上」を心がけると良いようです。
記事ではこのように述べています。
高速道路で時速70kmというのは「ちょっと遅くてイライラする」といった感覚を持たれる速度だと思います。しかしこの状況に陥ったら直ちに“治療”を施してしていただかないと、あっと言う間に深刻な渋滞に陥ってしまいます。
日経トレンディネットのインタビュー記事より
渋滞の治療とは、車間距離を40m以上空けるように努めるということです。「車間距離という“貯金”を渋滞の中に持ち込むことによって、渋滞が弱まる」というイメージです。そうしないと、1分以内に時速60km、50kmとあっという間に減速していき、渋滞に陥ってしまいます。
車間距離を貯金のように積み重ねていけば、渋滞は次第に軽減されて行くのですね。
長さが3km以下の渋滞の場合は10人中1人が意識すると大丈夫
コンピューターシミュレーションの計算によると、10人中1人が上述した車間距離を保てば大丈夫のようです。
ここで疑問。速度を落としたら後ろに渋滞が出来るのでは?

「速度を落としたら後ろに渋滞を作ってしまう場合もあるのでは?」という疑問も浮かびますが、どうやら「車の速さ÷車間距離」という計算式によりそれも解消出来るとインタビュー記事で述べています。
しかし、運転中にそんな計算は出来るものでは無いので、機械でリアルタイムに計算してカーナビに表示するシステムを考えているようです。
渋滞による経済損失が年間12兆円という額から考えても、将来的に本当にそんなシステムが導入される時が来るかもしれませんね。
大事なのは車間距離を保てる「思いやり」
この車間距離を西成活裕教授は「思いやり」と称しています。運転中、他のドライバーへの思いやり・配慮をすると渋滞が緩和されると断言しています。
その渋滞緩和から、以下のポジティブなサイクルが回り始めるというのが渋滞学が導き出した結論のようです。
- 渋滞が緩和される
- エコドライブに繋がり燃費が良くなる(ブレーキを踏まなくなる結果)
- 事故が減る
何とも面白い考えですね。
無事故促進プロジェクト「MUJICOLOGY!」
その他、渋滞学を元に無事故を促進する「MUJICOLOGY!」というプロジェクトも三井ダイレクトより開始されています。
マナーを学ぼう MUJICOLOGY!研究所 | 三井ダイレクト損保
以上、渋滞学についての紹介でした。
僕も運転する身として意識しなければ、と思わされる学問でしたね。